汗をかく季節に要注意 ~肌トラブル改善講座 Vol.2~

汗による肌トラブル 下着のコラム:Column

前回の化繊負けとは?~肌トラブル改善講座Vol.1~は、お読みいただけましたでしょうか?
少しマニアックかな?と思いつつ、たくさんの方にお読みいただき、ありがとうございました。
お肌が不調なだけで気分もブルーに…。女性にとって気になるテーマのためか閲覧数がいつもより多かったです。

さて、本日は第2弾。暖かくなってきて、少し走ると小汗をかく季節になってきました。

年々、猛暑日が増えている日本列島ですが、本格的に汗をかく真夏がやってくる前に、ぜひ知っておきたい「汗による肌トラブル」の原因と対策について、お話ししようと思います。
最後までお付き合いよろしくお願いします_(._.)_

汗による肌トラブル

汗の役割とは

汗の最も重要な役割は「体温の調節機能」です。
気温が上がったり、運動時、風邪などの発熱で体温が高くなったとき、汗をかきます。
汗の水分が皮膚の上で蒸発するときに熱が奪われ(気化熱)、それによって体温を下げて、常に36.5℃前後の平熱に保つことができます。
汗をかかないと熱が身体の中にこもってしまうため、汗をかくことは、人の身体にとってとても大切な機能なんです。

熱中症予防

暑くなってくる季節に怖いのが熱中症です。
外気温が高く、湿度も高いとき、汗が蒸発せず体温調節ができない状態になり、熱が体内にたまります。このような状態のなか、失神・けいれん・意識障害などが起こる症状を総称して「熱中症」と呼んでいます。

熱中症対策

夏の強い日射しの下で激しい運動や作業をする時だけでなく、身体が暑さに慣れていない5月、6月の夏日にも起こります。
また屋外だけでなく、高温多湿の室内でも発症します。特に高齢者は、暑さを感じる感覚が弱くなるため、室内でも熱中症にかかる恐れがあります。
汗の最も重要な役割である「体温調節機能」を正常にすることが、熱中症予防の第一歩とも言えます。

肌のターンオーバー

また、体温調節以外にも、肌にとっても良いもの。汗をかくことで、肌の新陳代謝であるターンオーバーが早まるため、肌のバリア機能を維持してくれます。

肌のターンオーバー

じんわりとかく汗は老廃物の排出を促します。
汗をかいたとき、サラサラしているときと、ベタベタしているときがありませんか?

汗腺のみから出るサラサラタイプの汗は、ニオイが少なく、蒸発しやすいため、効率的に体温調節ができます。
汗腺と皮脂腺の両方からじんわりと出るベタベタタイプの汗は、老廃物も一緒に排出され新陳代謝が促されるため、老化予防につながることもあります。

汗をかくための運動や半身浴

汗によるかゆみ、あせも、汗かぶれ(汗荒れ)

汗をたくさんかく季節は、肌のかゆみに悩まされる方が増えてきます。
汗をかいた皮膚が痒く感じる…。「汗をかく」の「かく」の語源は「引っ掻く」に由来するという説もあります。

ここで、「あせも(汗疹)」と「汗かぶれ(汗荒れ)」の違いについて。

あせもは、急激な発汗によって汗管がつまり、周囲に漏れ出た汗の刺激成分で炎症が起きた状態です。小さな水疱がぽつぽつと点在し、かゆい場合とそうでない場合があります。

あせもの症状

汗かぶれ(汗荒れ)は、皮膚が傷んだところに、自分の汗が刺激になって炎症が起きた状態です。そのため、かぶれが面状に広がります。赤みを帯びてかゆくなり、かくとひりひりすることがあります。元々肌が弱い方、敏感肌の方は、肌のバリア機能が低下しているため、汗かぶれが起こりやすいです。

バリア機能が低下する最大の原因は、肌の乾燥。
紫外線、熱いお湯での入浴や洗顔、皮膚の過度な洗浄や摩擦なども、バリア機能を低下させる原因になります。

乾燥による肌のバリア機能の低下

汗による肌トラブル対策

塩分を含む汗は、肌のかゆみの原因になることがあります。
また、蒸発する時に肌の水分を奪うため、汗をかいたままほっておくと肌の乾燥を招いてしまうことも。
正しい汗対策で、肌ダメージを抑えることが大切なんです。

顔や首の汗はすぐ拭きとれるけど、ワキや背中、おなか、太もも、おしりなど、すぐに拭きとれない汗はどうしていますか?
そのままほっておくと、蒸れて雑菌が繁殖したり、ニオイが発生したり、乾くと身体が冷えてしまいます。

最近では、汗を抑える制汗剤や、使い捨ての汗とりパッドなどが販売されていますが、服がベタベタしたり、制汗剤の成分で肌荒れを起こしたり、パッドを変えることができず不衛生になったり…。

汗による細菌の繁殖が原因のにおい

そんなときは、毎日着るインナーで汗対策が最適です。
吸汗速乾など機能素材を使った汗対策インナーやエアコンインナーなど、いろいろな種類のインナーが販売されています。
機能性の高い化繊(合繊)インナーを着ているけど、肌がかゆくなってしまう方は、前回のコラム『化繊負けとは? ~肌トラブル改善講座Vol.1~』もご参照ください。

そんなお肌が弱い方におすすめなのが、コットンやシルクなどの天然繊維を使ったインナーです。
化繊にありがちなニオイや蒸れ感も気にならず、チクチク不快感もなく、ストレスフリーで1日過ごすことができます。

天然繊維のコットンとシルク

まずは、綿(コットン)

春の終わり~初夏にかけて、小汗をかく時季におすすめなのが、綿100%(コットン)素材です。
綿は、水分を吸収する性質(吸水性・吸湿性)があるので、汗をよく吸いとってくれます。
汗を吸収して外に放出しようとするときに、水分が気化するための熱を奪うため、温度を下げる性質があります。そのため体温が下がったように感じ、涼しく過ごすことができます。
また、吸収した水分は、外に発散されるので、通気性がアップします。
(大量の汗を素早く吸水拡散する効果はないため、たくさん汗をかいて湿った状態が続いてしまうときは、汗冷えに注意が必要です)

綿100%エアリーガーゼ

ボディヒンツでは、発売から45年以上ロングセラーのオリジナル生地【綿100%エアリーガーゼ】を使用したインナーを販売しています。
コットンの中でも最高級のスーピマ超長綿(スーピマコットン)の極細80綿糸を接結した2重構造で、ふわふわの肌触りに仕上げています。
2層の生地が空気をため込み湿度だけ外へ逃がすため、お肌が冷えず暖かく、通気性・吸湿性に優れ涼しく、オールシーズン快適に過ごせる万能素材です。
また、袋編み仕上げなので、脇に縫い目がなく、不快なゴワつき感もなく、身体に自然にフィットします。

コットンのブラトップ コットンの半袖
   
コットンのブラキャミ コットンのボトム

生地について、もっと詳しく知りたい方は、下記コラムもご覧くださいませ。
『エアリーガーゼ生地誕生秘話』
『夏はすずしく、冬あたたかい、2層構造生地の秘密』

次は、シルク(絹)

大量の汗をかく真夏におすすめなのが、綿の約1.3~1.5倍の吸湿性・放湿性があると言われてるシルク(絹)素材です。
シルクは、人間の皮膚と同じタンパク質(18種類のアミノ酸)から構成されていて、第二の肌と言われるくらいなめらかな肌触りで、人間の肌ととても相性がいいです。
他にも、紫外線を吸収する性質があるため、夏にうれしいUVカットインナーとしても注目されています。
絹糸内部の空気の層による保温、冷えとり効果もあるため、汗冷えや冷房対策にもおすすめです。

おうちで洗えるシルク

ボディヒンツでは、すべてオリジナルの生地を使用しているため、摩擦に弱く、扱いが難しいイメージのシルクでも、おうちの洗濯機(ネット利用)でお手入れできます。(ブラなど繊細なものは手洗いを推奨しています)

シルク100%170双糸フライス編み(日本製)

インナーとしての着心地を最大に生かしつつ、見えてもインナー感がない厚みとおしゃれな杢カラーで仕上げています。脇に接ぎが無い小寸(腹巻・シームレス)タイプのため、着脱するときや日常でストレスなく着用できます。

シルクのブラトップ シルクの半袖

シルク170双糸ベアフライス編み(日本製)

170双糸フライスニット組織に、肌に当たらない部分にポリウレタンをいれているため、フィット性に優れています。

シルク腹巻 シルクサニタリショーツ

シルク100%140双糸天竺編み

薄くて軽くて、Tシャツのような着心地でサラッと着こなせて、コスパも良いです。透け感が少なく、見えてもインナーと分かりづらいため、コーディネートをたのしみながら着用される方が多いです。

シルクの半袖 シルクのぺちパンツ

今回は、汗による肌トラブルの原因と対策について、毎日着用するインナーと合わせて提案させていただきました。
気になるものがありましたら、まずは1点から、素材感・着用感をお試しくださいませ(^^)

Vol.1、Vol.2とボリューム多めでお届けしましたが、、まだまだ、お肌の悩みはつきませんね…(+o+)
~肌トラブル改善講座Vol.3~のテーマは?!次回もおたのしみに~!


▼バックナンバー
化繊負けとは?~肌トラブル改善講座Vol.1~

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