商品企画において、肌着インナーの生地素材選びはとても重要です。
今回はボディヒンツの生地がどのように出来上がってくるのか、生地開発の裏側をご紹介させていただきます!
商品に合わせた生地企画
まず生地開発は大きく分けると2パターンありまして、①オリジナルで生地を開発する方法、②メーカーから最適な生地を仕入れる方法があります。ボディヒンツのこだわりの詰まったとても大切な生地は、特徴や違いを活かしそれぞれのアイテムに最も適した素材を選んでいます。
どのように生地をセレクトするのか、開発担当者の話も交えながらご紹介していきたいと思います!
オリジナル素材開発とは
弊社には生地や資材などを管理する調達チームという部署の中に【生地開発部門】があります。商品を企画する上で、必要になる生地を開発部門と相談しながら調査・開発を進めることが出来ます。
これはとても特別なことで、ボディヒンツでしか無い、オリジナリティさと企画にぴったりとマッチしたものづくりを実現することが出来ます。企画担当者としては、嬉しくてたまりません!
オリジナル素材開発は、下記のステップを踏んで進めていきます。
↓糸の選定(原糸メーカー数社に情報提供求めます)
↓編み機の選定(アイテムに合う編み方を検討しニット工場へ依頼)
↓試編み
↓編み上りのキバタ(染色前)確認
設定した糸長、想定巾で上がっているかを確認します。
↓染色依頼
↓仕上げ加工依頼&確認
生地完成
糸の選定やニット工場さんとのやり取りはとても難しく、技術面での調整は数回にわたることが多々あります。
ボディヒンツオリジナルには開発素材がたくさんあります。今回はその一部をご紹介致します!
オリジナル生地:シルクコットンフライス
シルク100%よりもお手入れのしやすいコットン混の素材開発へ
開発にあたり、コットンとシルク、レーヨンとシルクの組み合わせも検討。また混率もシルクを10%か20%にするのかも迷いました。いろいろ検討、試作を重ねた結果、超長綿のコットン80%とシルク20%の原糸がソフトで肌触りが最もよかったのでコットン/シルクで決定。
シルク素材は生地を作る上で取り扱いがとても難しく、染色加工の際に色合わせや摩擦による擦れが出るので加工工場と何回も打ち合わせをする必要がありました。編立て、加工は職人の技がないと生産出来ない素材なので、ソフトな風合いを出せる低速機での編み立てを依頼しました。
生産性よりも素材の風合いの良さを活かすためのこだわりの生地に仕上がっています。
オリジナル生地:ライクラソフトベア天竺
毎日気軽に履いていただけるデイリーショーツ向けの生地開発へ
履き心地の良いショーツに適した生地を求めてたどり着いたのがタテ・ヨコどちらにも伸びがあるストレッチ素材。
ストレッチニット素材はヨコには良く伸びますが、タテにはあまり伸びにくいものが多いのですが、糸の選定や、編みなどの工夫でタテにも伸びやすい生地にすることが可能です。
メインの原糸は環境問題にも意識をおいたオーガニックコットン、USAコットンをセレクト。一緒に編みこむポリウレタンは小さい力でもソフトに伸びて戻りのよいライクラソフトレギュラータイプに。
ベトナムにある自社工場での生産を考慮して海外【タイ】メーカーに依頼。海外のニット工場とのやり取りを行いながら仕上りを確認し完成させます。デイリーショーツにぴったりな程よいパワー感のある素材になっております。
生地開発には1年以上かかる生地もあり、何度もやりとりを行いながら、思い通りの生地に仕上げることは大変な根気が必要になります。
インナーは素材が命と言っても過言ではないと思っております。ぜひ、こだわりの素材を実際にご体感いただき楽しいインナーライフをお過ごし下さい!
次回は「メーカーより仕入れる」素材についてご紹介させていただきます!
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