ボディヒンツで使用している生地の編立工場見学、第2弾!
今回は、三重県のニット生地製造工場【有限会社小澤メリヤス産業】さまへ行ってきました!
ボディヒンツの「米ぬかベア天竺」や、AROMATIQUE(アロマティック)の「コットンストレッチベア天竺」などの生地を編んでくださっている工場です。
長閑な田舎道から見える、青空色の屋根が目印。
工場の中に入っていくと、懐メロや流行りのJ-POPなど、幅広い音楽が流れていました。雰囲気は外の景色とはうって変わって、まるでジブリの“ハウルの動く城”を連想させます。
画面に入りきらないほど大きな編み機たち。流れる音楽に合わせてとても優雅に回っているので、機械音もその一部かのように聴こえました。
この機械は、幅160cmほどの大きな生地を編むことができます。
真ん中にある刃が、出来上がった生地を綺麗に真っ二つにしています。これを「開反」というそうです。
指の上に糸が乗っかっているのですが、、見えますでしょうか?
こんなにも細くて柔らかい、見えないほど繊細な糸が、こんなにも巨大な機械へと入っていき、大きな生地になって出てくるのです。なんだか感慨深いですよね。。。
糸を綺麗に巻きなおす機械もありました。上にある横向きになっているのが元々の糸、下にある縦向きになっているのが巻きなおした糸です。
あちこち見学していると、ちょうど目の高さに編み機の針が見えました。
この沢山の針1本1本が、とても大切な役割をもっているのです。
頭上でいろんな色の糸が回っている編み機もありました。この糸はもう使わない糸らしく、ウエス(機械のお手入れ用雑巾)になるそうです。
出来上がったウエスは、とても綺麗でした。
休む暇なくずっと編み機を働かせるようにしているようなのですが、それは編み機が痛まないようにするためだそう。そして、こうして働く編み機から出来上がるのも、編み機をお手入れするためのウエスだったり…。
製品のためだけじゃなく、編み機やお手入れのためにも働く編み機。働くことで、機械自身が保たれているなんて素敵。そして更に誰かの役にも立てるだなんて…。私も、いち社会人として、こうありたいと心から思いました。
更に散策していると、綺麗な色の綿糸が並んでいたので辿っていくと、4色とも同じ編み機の中に…。
全部編んで杢(もく)みたいになるのかと思いきや、
4色(4本)セッティングできて、オーダーに合わせてその中の1色(1本)だけを編むことができるという、器用で優秀な編み機でした。「ベア天竺」や「フライス」など、編み方だけでなく色んな特性を持つ機械があるのですね!
大きな編み機の足元では、編まれた生地がぐるんぐるん回っていました。しゃがんで覗くと、生地がライトアップされています。こうして毎日音楽を聴きながら、ずーっと回っているのですね。
糸が編み機に入っていくときは、解かれる衝撃で小刻みに揺れて、なんだか歌っているようでした。
とても音質の良いスピーカーが天井にあったので、もしかしたら小澤社長が、わざと編み機に音楽を聴かせているのかもしれません。だから糸も、嬉しくて楽しくて、歌っちゃうのかもしれませんね。しばらく見惚れてしまいました…。
会議室の目立つところに、年季の入った(株)タカギのハンガーがありました。その光景はなんだかとても自然で、永く永くお世話になっている工場ということが一目でわかりました。
小澤社長が履かれていた赤のDickiesパンツは、前も後ろも真っ黒。
おそらく、昨日今日で汚れたわけではなくて、社長の工場への想いや、工場で過ごす沢山の時間、その濃さの証なのだと私は思いました。そして、こんなにも汚れた赤のDickiesが似合う職人さんは他にいないと思います。
生地を持つ小澤社長の手は、まさに「職人の手」でした。大きくて逞しくて、手の中の生地がより繊細に見えました。
Filoscozia(フィロスコッチア)という世界最高品質と称されるブランド綿糸も、社長の編み機で大きな生地へと変身します。
今日もきっと音楽を聴きながら、大きな編み機たちは回っているんだろうな…♪
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